1982年8月8日日曜日

再出発そして故障

約1ヶ月、故郷の家でごろごろと過しました。疲れがとれてもその後ろくにトレーニングもせず、ただひたすらごろごろ過していました。

7月1日朝6時、家族に見送られ出発。途中で高校時代の友人と会いしばし談笑。その後国道6号線を北上し途中から内陸にコースを変えます。だらだらとした上りが続きます。しばらくすると右膝が痛み出しました。この痛みはよく知っている痛みで、しばらく無理せずペダルを回し続けると引くはずです。しかし、右膝の痛みが引き始めたころから、今度は左膝が痛み出しました。なんだかいやな痛みです。右膝をかばいながら走ったせいかもしれません。

結局、次第に増す痛みに耐えながらもその後約半日走り続けキャンプ。翌朝は痛みが無くなっているのを祈りつつ寝たのですが、朝、逆に激痛に変っていました。ここから半日走れば親戚の家が有ります。電話をし、事情を話して向うことにします。もう左足は力を入れることが出来ません。右足だけで半日、約50km走り親戚の家へころがりこみました。

その日の夜、故郷から兄が自動車で迎えに来てくれました。翌朝、自転車を積んだ兄の自動車で故郷へ逆戻り。家に着いた時は悔しいやら情けないやらで涙が止まりませんでした。

翌日病院へ。思った通り関節炎でした。薬をもらい治療生活に入ります。完全に治るまで2、3週間はかかるだろうと言われました。ショックでした。これから1ヶ月ほど何もせずただ家族に迷惑をかけて過さなければいけません。

初めの1週間程は本当にまともに歩けませんでした。痛みがひどく動くのがいやでした。しばらくすると痛みが減ってきたので、毎日少しずつ歩くようにします。軽い運動をしながら毎日を過し、3週間目ころ、漸く痛みが消えました。少し恐い気もしましたが、本格的にトレーニングを始めました。ジョギングから走り込み。この旅の前に名古屋でしていたような運動を毎日繰り返します。長い長い日々が過ぎて行き、もう大丈夫と思った時、既に8月も数日過ぎてしまっていました。再々出発は8月9日と決めました。