1982年8月9日月曜日

再々出発

不安が無いわけでは有りませんでした。ここ数日、走り込みなどをして体調を上げ、足の故障も完治しているという手応えは感じていました。ただ、肝心のペダルを踏むというのだけ何故か忘れていました。走ることと自転車を漕ぐことでは使う筋肉などが違うはず。この日自転車に跨がって久し振りだなと思うほど、乗っていませんでした。

朝10時出発。前回の失敗を踏まえ、気負わずゆったりと出発です。小名浜の雑踏を避けて産業道路を走ります。海岸線を北上し何故か濃い霧の中を国道6号線に出ました。淡々とした走り。本当は嬉しくてしかたがないくせに、敢て冷静に進みます。途中、数人のサイクリストやバイクツーリストと出会い、しばし話し込みます。この日は富岡の北の熊川河口付近でキャンプ。小良ケ浜にテントを張っていましたが、地元の人が、「満潮時にはこの辺は水没するぞ」と教えてくれて、熊川の方へ移動しました。

一人黙々と練習するサーファーと出会いました。早く上手くなりたいので、仕事を終えてから毎日練習に来ているという。1時間ほど話して別れ焚火をしながらゆったりと久々の一人きりの時間を楽しみました。心配していた足も快調で、このまま無理せず少しづつ調子を上げていけば良さそうです。

明日から日本海を目指します。